「独立・起業」ワンポイントアドバイス

法人設立、ネットで一括  ―経産省、手続き簡素化へ― 

2017年 6月 7日

 経済産業省は日本のビジネス環境の改善策をまとめました。法人設立に必要な手続きを一括してオンラインで可能にする方針を打ち出し、関連法改正に向けて法務省と調整します。輸出手続きの簡素化を話し合う官民の協議会を設置し、民事再生など裁判所の手続きの電子化も進めます。先進国の中で競争力が低下しているのを踏まえ、環境改善を進めて起業や対日投資を呼び込みたい考えです。
 6月にまとめる政府の成長戦略に盛り込みます。世界銀行によると、2017年の日本のビジネスのしやすさは経済協力開発機構(OECD)加盟35カ国中26位。15位だった13年よりも順位を落としています。政府は20年までに3位以内をめざしており、経産省は「日本も改善したが、他国の努力が上回っている」と分析しています。

日本のビジネスのしやすさは評価されていません
OECD(35カ国)諸国の順位 16年の順位
全体 26 24
法人設立 31 28
建設許可 23 25
不動産登記 25 24
少数投資家保護 22 16
納税 29 32
輸出入 28 27

     (出所は世界銀行、2017年)

 日本で法人を設立するには8つの手続きが必要で、平均11.2日かかるといいます。OECD加盟国中31位と低い水準です。必要な税務署や年金事務所の手続きは電子化が進んでいるものの、起業の際に必要な電子データによる定款の認証は、手続きに公証役場に赴かないとできません。
 法務局への印鑑届け出や法人の電子証明書の申請は書面で提出する必要があります。
 経産省はすべての手続きをオンラインでできるようにするため、公証人法の改正や商業登記規則の改定を前提に法務省と協議します。法人設立者が法人名や事業内容、代表者といった情報を一度ネット上で入力すれば必要な手続きに利用できるようにします。

 経産省は輸出手続きに時間がかかるとの指摘も問題視。東京港湾近辺では渋滞が慢性化し、船出の3日前にコンテナヤードに貨物を搬入する必要があるほか、すべての貨物を保税地域に搬入する原則などが原因と言われており、評価はOECD諸国中で低いです。古い商慣習や規則の見直し、人工知能(AI)の導入などに向けて官民協議会を設置します。
裁判所の手続きの簡素化も検討。米国では民事再生法に相当する制度の適用をネットで申請できるそうです。
 日本でも裁判手続きの申し立てや、事件の進捗状況がネットで閲覧できるようにする方向で最高裁と調整します。

(産経新聞ニュースより引用)

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