「独立・起業」ワンポイントアドバイス

3.受領される可能性が高い新創業融資の申請方法

2016年 9月 26日

3.1 新創業融資の申請の流れ
それでは、これから、出来るだけ新創業融資を受け取れる可能性を高めるためのコツをお伝えします。まず最初は、申請の流れを把握しておきましょう。新創業融資の申請の流れは以下のようになります。

①必要書類の準備 ⇒ ②融資の申込 ⇒ ③面談 ⇒ ④現場調査 ⇒ ⑤融資の実行
それでは、早速一つ一つ見ていきましょう。

3.2 必要書類の準備
まずは、新創業融資の際に必要な書類は以下の通りです。

1.創業計画書
 一年目の売上や費用の推移計画
2.資金繰り表
 一年間の資産や負債が分かる書類です。資金の収支計画と言うこともできます。創業計画書の収支
 計画をエクセルなどで見やすく書き換えたもので良いでしょう。
3.設備資金のお申込の場合は見積書
4.履歴事項全部証明書または登記簿謄本(法人の場合)
5.担保をご希望の場合は、不動産の登記簿謄本または登記事項証明書
6.生活衛生関係の事業を営む方は、都道府県知事の「推せん書」または、生活衛生同業組合の「振興
 事業に係る資金証明書」

この中で最も手間をかけて作成しなければいけないのが『創業計画書』です。創業計画書とは、事業初年度にどれぐらいの売上と費用が出るのかをまとめたものです。書式は日本政策金融公庫指定のものを使用する必要があります。日本政策金融公庫の下記リンクよりダウンロードしてください。
創業計画書の雛形ダウンロード

また、創業計画書を書く前に、業種別“虎の巻”というページを読んでおくことをオススメします。新創業融資を借りようとしている方はもちろん、これから独立・起業を目指している経営者予備軍にとって、非常に役立つ経営知識や売上戦略の立て方、業種別の創業ポイントなどがまとめられています。これらのページにしっかりと目を通してから創業計画書を作りましょう。
さて、この創業計画書を書く際に特に気をつけるべき点は以下の通りです。

(1)売上の根拠を明確に!
創業計画にとって最も大切なのは販売計画です。そのため、あなたがどのような商品やサービスを売っていたとしても以下の7つの点を明確に伝える必要があります。
BtoBビジネスの場合は、取引先や、商品品目、単価、数量、納期をしっかりと示し、計画通りに売上が推移することが伝わるように書きましょう。もし、既に契約書や発注書などがある場合は、そちらも添付書類として用意しておきましょう。BtoCビジネスの場合は、目標売上を達成するために必要な、客単価と回転率を達成することができる明確な根拠を伝えましょう。

(2)その売上を達成するための費用の額とその用途を明確に!
次に、(1)で示した売上を達成するために必要な人件費や設備費、店舗改装費などを明確に示しましょう。設備を購入したり店内を改装するのであれば、いくら必要なのかが明確になるため見積書が必要です。また、1ヶ月の仕入れや人件費などのランニングコストの内訳と金額の根拠も明確に書くようにしましょう。そして、そうしたランニングコストを賄うために、常に会社を何ヶ月分運用できる資金を手元に置いておかなければいけないかも明確にしておかなければいけません。
※売上計画や原価、人件費等の計算方法に関して、日本政策金融公庫より『売上高の計算方法について』という資料が用意されています。必ず確認しておくようにしましょう。

(3)自己資金が大切!
日本政策金融公庫の新創業融資の審査を通るに当たって、自己資金をいくら用意しているかという点はとても重要な審査要素です。例えば、自己資金がゼロなのに融資を手に入れたいというような甘い考えでは、ほぼ通りません。また、借りたい金額が、自己資金の2倍以上という場合でも通るのは難しいでしょう。審査をする方も人間です。あなたが事業を始めるに当たってコツコツと貯めて来た自己資金が多ければ多いほど、「この人は自分の事業に熱意を持っている人だ。」と思われます。自己資金を用意した上で、後いくらの融資があれば事業を確実に回すことができるかをしっかりと考えて、融資希望額を決めるようにして下さい。

創業計画書の業種別の記入例を見ておこう
日本政策金融公庫のホームページで、業種別の創業計画書の記入例が公開されています。以下は直リンクですので、必ず確認しておくようにしましょう。
・洋風居酒屋
・美容業
・中古自動車販売業
・婦人服・子供服小売業
・ソフトウェア開発業
・内装工事業 
・学習塾

また、『創業計画Q&A』にも必ず目を通しておきましょう。

創業計画書の書き方に困ったら

3.3 融資の申込み
創業計画書や必要書類を用意したら、開業の2ヶ月〜3ヶ月ほど前に融資の申し込みを行います。また、法人の場合は、申請にあたって会社の登記簿謄本が必要となります。融資の申し込みの2週間ほど前から会社の登記を始めておきましょう。(参考:『株式会社設立|始めての人でも1週間で会社を作り起業する為の全手順』
さて、申し込みの際は、借入申込書を書く必要があります。下記リンクより雛形をダウンロードしてください。(日本国政金融公庫のリンクです。)
・借入申込書
・借入申込書 記入例
申込は、会社の本店所在地の近くにある日本政策金融公庫の支店で行います。こちらのページで近くの支店を調べておきましょう。また、申込の手続き等に関して分からないことがあれば、日本政策金融公庫の事業資金相談ダイヤルに電話をかけると色々と教えてもらえますので上手に活用しましょう。

3.4 審査面談
申込の後、1週間ほどで審査面談が行われます。融資の審査担当者は、あなたに直接会って創業計画書の信憑性を確認するとともに、あなたの人間性も見極めようとします。従って、面接で全てが決まると思って望んで下さい。また、創業計画書はあくまでも計画書で、数字の通りにいかないのは審査担当者も分かっています。そのため、創業計画書そのものよりも、それを作った“あなた”自身を重視すると考えて下さい。

(1)面談の注意点

簡潔ですが、面談に臨む上での注意点は以下の通りです。
・審査担当者に否定的なことを言われても絶対に引き下がらない
・しっかりとした根拠と自信、熱意を持って伝える
・清潔感のある身だしなみで臨む

(2)完璧に答えられるようにしておくべき8つの質問
また、特に以下の質問には、“明確な根拠をもって”完璧に答えられるようにしておいて下さい。これらの質問に対して自信を持って、すぐにロジカルに答えられるようなら何を聞かれても大丈夫でしょう。
1.創業動機は明確か?
2.創業する事業について経験や知識はあるか?
3.事業を継続していく自信はあるか?
4.家族の理解はあるか?
5.創業場所は決まっているか?
6.必要な従業員は確保できるか?
7.事業のセールスポイントは何か?
8.売上高や利益の予測は完璧に答えられるか?

3.5 現地調査
既に事務所や店舗を開いている場合、無事面談を通過後、次に審査担当者が、事業の活動状況を見るために現地に調査に来ます。(※現地調査はない場合もあります。)ここでのポイントは一つだけです。それは、活気がある会社であることを担当者に分かって頂くことです。
・事務所や店舗には表札や看板をしっかりと用意し、
・従業員は礼儀正しく元気良く働き率先して審査担当者にスリッパを出し、
・電話のマナーも完璧で、
・PCの画面上には様々なソフトが動いており、
・お茶だしのマナーも心得ている
というように活気のある会社として当たり前の動きができるようにしておきましょう。本気で融資の獲得を目指しているなら、日頃から妥協せずにしっかりと取り組みましょう。

3.6 融資の実行
ここまで乗り切ると晴れて融資が実行されます。ここまでにかかる期間は、大体1ヶ月から1ヶ月半ほどとお考え下さい。

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